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2015.03.12

俺の黒白|Converse All Star Hi

自宅から店のある原宿までの通勤は、お気に入りの〈HOW I ROLL〉で30分。大の苦手である満員電車への乗車回避以上に、一人で考え事をしながらペダルを踏む時間が実は絶好の気分転換だったりする。

 

とは言っても雨の日と、ものすごく向かい風が強い日ばかりは仕方なく電車に揺られる。大抵はポケットに忍ばせた文庫本に読み耽るんだけど、自然と視線は同じ車両に乗り合わせた人の足元へといってしまう。完全に職業病です。

 

で、必ずと言っていいほどよく見かけるのが、これ以上ないベーシックでクラシックで永遠のベストセラーと呼ぶにふさわしい逸足「Converse All Star」の黒白。

 

 

そう、“彼”も好んで履いている黒白。

 

 

“彼”とは伝説のグラフィティアーティスト、〈FUTURA 2000〉。

 

学生だった頃の自分は、〈NIKE〉とのコラボレーションスニーカーをきっかけに彼を知り、いつしか “Spray Can Wizard (スプレー缶の魔術師)” の異名をもつ彼が描く、圧倒的なパワーを放つ作品の虜になっていました。

 

家の壁にアートを飾りたいって思ったのも彼の作品が初めてだし、彼が来日すると聞けば、一目会うまたとない機会と意気込んで夜を徹して彼の登場を待ったこともありました。

 

そんな彼の新たな個展や、作品が生み出される模様は雑誌やWebメディア、SNSを通じて目にする機会が増えましたが、決まって愛用しているのが…

 

 

黒白のオールスターに他なりません。

 

作品に命が吹き込まれている証としてインクの飛び散った一足はたまらなく格好良いし、18時間待ちわびた末に登場した彼の足元が下ろしたてのレザーの黒白だったことは一生忘れることはないでしょう。

⑥ALL STARe

だから、自分はこれからも黒白のオールスターを履き続け、履き潰すたびに買い足すだろうし、仕立ての良いMADE IN JAPANが良くて特価扱いのアジア生産品は選ばないとかそんなこだわりも全くない。

 

なぜなら、いつだって俺の履いてる黒白は彼の黒白と同じだから。

⑥ALL STARe

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