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2015.03.6

そもそもスケシューってなに?? ①

ランニングシューズ、バッシュにコート系。各々の競技にフォーカスした機能を盛り込んだ近代スポーツシューズ、通称スニーカー。ファッション・シーンにおいて、スニーカーがここまで市民権を得たのはいつからだろうか? ここまでみんなを魅了する要因は一体なんなのだろうか? 思いつく限りをまずはいくつか羅列してみた。

 

1:天文学的数字に登るほど多様化したモデルやカラーリング
2:普遍的な名作スニーカーのデザインやビハインド・ストーリー
3:時代のファッションにマッチしたフォルムやスタイル
4:著名人の起用や人気ブランドとのコラボレーション

 

など…というのが、僕個人としての私的な解析だ。

長年、ヨーロッパやアメリカのスニーカーコレクター、様々なファッションブランドの関係者などと接し話した結果、広い世界にはこれらのスニーカーに付加価値を見出し、投資対象としている人、収集欲を駆り立てられコレクションする人、特定のモデルのみ履きこなす人など、そのスニーカーへのアプローチや愛情は様々であった。しかし形が違えど、N.Y、L.Aやパリからアジア、もちろん東京でも、定期的にスニーカー関連のコンベンションが開催されていることが、スニーカーに対して皆が深い愛情を持ち合わせている証なのではないだろうか。

 

本コラムでは長年、ファッション関連の仕事に携わり、フランスのスニーカー・カルチャー雑誌のコントリビューターに従事してきた経験を生かし、自身のライフスタイルに関係しているスケートボードと切っても切れない関係にある “スケシュー” にフォーカス。”スケートボード/スケシュー” にまつわるストーリーや小話など様々な角度から描写していこうと思う。(ちなみに僕個人としてスニーカーは、毎日を快適に過ごすために履く物で、消耗品として認識している。)

 

 

スケートボード・シューズの起源

 

現在では、ファッション的観点からも、スニーカー・フリークにも一般的となった「スケシュー」と言うカテゴリー。そもそも「スケートボード・シューズ」の略で、まぁ読んで字のごとく、スケートボードに乗るために開発・進化してきたスニーカーの総称。一枚の板っ切れに4つのタイヤが付いた、至ってシンプルで中毒性のある乗り物には、紙ヤスリ状の滑り止めが板上面に貼ってあり、その板を使って様々な乗り方や技/トリックを楽しむボードスポーツの一種。そのため、スケシューにはヤスリ状の滑り止めへ拷問のごとく密接に擦り付けられ、傷めつけられる事を宿命とした、使用用途、出生や運命も他のスニーカーとは少し異なる。今回はその辺りの成り立ちやその過程に付いて少し書いていこうと思う。

 

まず、スケシューの前にその起源となった、スケートボードについて軽く触れてみたいと思う。スケートボード自体は1960年代にカリフォルニアで生まれ、波がない日の練習用にサーファーたちが、坂道を下るダウンヒルや、水を抜いたすり鉢状のプール内を波に見立てて滑走する事を思いつく。現在のスケートスタイルのルーツヘと繋がるスタイルを確立し、半世紀近い歴史の中で様々な過程を経て今のスタイルに至ってる。

 

とかなり端折った説明になったけど、その辺りは別の機会にまた詳しく。スケートボード専用スニーカーという概念は、60年代中盤に登場した柔らかいソールでグリップ力を兼ね備えていたVANSの「オーセンティック」が、70年代初頭にスケーターの間で人気を博し爆発的なヒットになった。その後、当時のトップスケーターがデザインしたモデルの「ERA」などがそのルーツにあたるように僕は思う。当時デザインされ発売されたシューズが大きなモデルチェンジをする事なく、現在もそのアティチュードが脈々と受け継がれている点は尊敬に値する。

 

そして78年、スケートボードの歴史で大きなターニングポイントとなる、手を使わずに板を浮かせるノーハンドエアリアル、いわゆるオーリーと言うトリックが生まれた。こういったライディング・スタイルやトリックが進化を果たすと、スニーカースペックの向上が必須となり、シューズに要求される機能も高くなっていった。

DOGTOWN & Z-BOYS トレーラー

https://www.youtube.com/watch?v=SQnyxShVSBA

NEWERA

 

関連:そもそもスケシューってなに??②

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