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2015.04.15

NIKE AIR RIFT [ナイキ エア リフト]

〈ナイキ〉はブランド創立当時より人間が本来持つ自然な足の動き、ナチュラルモーションに注目していて、数々のシューズを開発してきた。この動きは生まれ持ってのものであり、個人によっても異なるし、足の左右によってもばらつきがある。1996年にリリースされた「ナイキ エア リフト」はナチュラルモーションを向上させる初期の試みであり、足の指が推進力を発揮する重要な部位だという理解に基づいてデザインされた。

 

このシューズのデビューカラーはグリーンとブラック、レッドを組み合わせたケニア国旗のカラーリングであり、このシューズを履いたケニア人ランナーたちは、ニューヨークシティマラソンを始めとしたメジャーなマラソン大会において上位に入賞したものの、パフォーマンスシーンにおける「エア リフト」の活躍は短かった。

 

そんなエアリフトだが、のちにストリートシーンで大ヒットする。その人気がピークを迎えた1999年から2000年当時、ファッションデザイナーのマーク・ジェイコブスはブルー×イエローの「エア リフト」をプライベートシーンで頻繁に着用していたし、オフスプリングやJDスポーツといったロンドンの有力小売店は「エア リフト」の品揃えをどの都市のスニーカーショップよりも充実させ、その高い需要に応えていた。

 

デビューから19年が経過した「エア リフト」であるが、伸縮性に優れたネオプレン製アッパー、つま先が日本の足袋のように別れたデザイン、甲の部分とヒール部分をベルクロストラップでアジャストする意匠など、その先鋭的なスペックは2015年現在でも古さを全く感じさせない。筆者も何足かの「エア リフト」を2000年当時持っていたが、久しぶりにショーツスタイルに合わせて履いてみたくなった。

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