2015.12.26
スニーカー坂 vol.12 | 富士見坂
スニーカーを履いて坂道を巡ります。
本年、最後の投稿になります。ここまでつらつらと坂道について書いてきましたが、正直、この内容は自己満足ではないのか、時にはあまりにもスニーカーからかけ離れ過ぎているのではないのかと、自問自答した日々もありましたが、少ないながらもこのコラムを楽しみにしていただいている方がいるみたいなので、屈せず来年も書き続けます。
今年もスニーカーを履いて坂道を巡った一年でした。ご紹介できた坂道はまだごく一部です。魅力溢れる坂道はまだまだ沢山あります。それはスニーカーが好きなように、より魅力あるスニーカーを追い求めるような感覚に似ています。個人的な見解ですが。さて今年最後の坂道は、ぜひ年始に行ってほしい坂道です。
■ 「富士見坂」 文京区西日暮里3丁目界隈
富士見坂です。その名の通り、現在でも天候が良く早朝の空気が澄み渡っている時間帯であれば、富士山を拝見することが出来ます。都内では唯一、なんの工作もなく、人が立ったままだけの状態でもしっかりと富士山が拝見できる最後の坂道です。都内で富士見坂と呼ばれる坂道は複数あるが、ほとんどは名ばかりで現在は富士山を見ることはできません。以前にその光景を見たく、天候が良い冬の日に富士見坂に訪れましたが、残念ながら雲が霞んでいて拝見できなかった思い出があります。
そもそも富士山信仰というのは江戸時代に盛んになり、今で言う「富士山ブーム」となりました。江戸っ子にとって生涯に一度は訪れてみたい場所であり、江戸庶民の憧れでしたが、当時はもちろん、江戸から富士山までは徒歩、しかも登山となると大した用具もなく、富士山に登ることはまさに命がけでした。その強い想いが、都内に複数ある富士塚と呼ばれる高さがおよそ5mの人工的な山でした。当時の人たちはこの小山を登ることで、富士山に行った”気持ち”とご利益があることになったみたいです。途中途中に何合目などの看板があり、ディテールは細かいです。都内では品川神社などで現存しています。
直線状の坂道、道幅などは当時の遺構を残しています。
元旦に富士見坂で初富士というも乙なものではないでしょうか。
さてこの坂道にオススメな1足はこちらです。
〈Reebok CLASSIC〉 『FURYLITE』 ¥10,260
『INSTAPUMP FURY』からインスパイアを受けて誕生した『FURYLITE』。よりデザインがミニマムになり、なおかつプライスは税抜で¥10,000以下と、とてもリーズナブルです。ポンプシステムをそぎ落とすという、まるで寿司のネタを無くしてシャリだけ的な発想は斬新かつ原点回帰とも言うべきモデルです。感覚的にはスリッポンのようにラフに履きこなせます。今回の発売ではホワイトの他に、ブラックも発売となっていますので、ラフ+ベーシックカラーによりベビロテ間違いなしです。また『INSTAPUMP FURY』では、価格帯と独特なデザインで敬遠していた方々も、こちらのモデルなら購入しやすいのではないでしょうか。店頭でもすでに発売していますので、今年の最後の一足としてオススメです。
それでは、良いお年を!!
来年もスニーカーを履いて坂道を巡ろう。