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2016.01.23

SHOELACE BELT|シューレースベルト

2016年最初の記事は、スケートシューズでもスケシューブランドの事でもなく、スニーカーにまつわるちょっとした小話から始めて見ようと思います。

 

最近はスニーカーを買うと、予備や色違いの靴ひもがついてたりする事はありませんか?
そんな、スケーターとシューレースにまつわるお話です。

SB

D.I.Yって言葉があるんですけど、『Do it yourself = 自分でやれ』の略で、広義では日曜大工なんかの事をD.I.Y WORKとか言ったりします。スケーターって、そもそも専用のスケートパークが少なかった頃には、自分たちでセクションを作ったり、道具をカスタムするのが好きな人が多くいました。今でも周りのスケーターと会話をしていると、そう思わされることも少なくありません。

 

無い物をゼロから創造する、もしくは既存の物に違う価値観や意味を見出す事が得意な人、そして独創的な価値観を持った人が多いのでしょう。

 

そんなスケーター的観点・発想から産まれたのが、”シューレース・ベルト”です。
そう、靴ひもをベルト代わりに使うんです。

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そもそもの起源には諸説あるみたいですが、実際にシューレースをベルト代わりに使っているスケーターから話を聞いてみました。昔、スケートショップでは余っていた靴ひもを色違いで貰えたりしたので、ショップに集っていたローカルスケーター達がそこに新しい価値を見出し、ベルト替わりに使い始めたのが最初だっていう風に聞いたそうです。また別の友人は、スケート中の鬼スラム(転ぶ)時に、スタッズベルトの裏の金具が腰骨にあたるのが痛すぎて、滑るときはスタッズベルトを外し、滑っている最中はシューレースをベルト代わりに使っていたと話してました。

 

ちなみに自分は、腰パン気味にパンツを履いているんですが、革が厚く、硬いレザーベルトを長時間着用していると、だんだんと腰骨が痛くなってくるのが嫌で、シューレース・ベルトを20年近く使っています。昔、スタイリストの仕事をしている時にも、衣装用ベルトのサイズを間違えて持っていき困ってた時には、モデルさんの着せ込み用のベルト代わりにも使っていました。

 

シューレース・ベルトを通したズボンを履くと、既存のベルトの様にお腹を締め付けることもなく、パンツが腰骨に乗っかってる感じで楽チンです。強制的にベルトでお腹を締め付ける事もありません(お腹の脂肪が気になる、アラフォー男性には強くオススメw)。そう、手持ちのボトムスがお家で着ているスウェットパンツの様な、パジャマ感覚で履きこなせるのが最大のメリットではないでしょうか? しかしながら、そんな夢の履き心地を授けてくれる、シューレース・ベルトも完全体ではなく、一般の人には腰に紐を巻いている事をなかなか理解されづらいですが、そんなことは”I don’t give a F#*k!”ですよ、えぇ、気にしません。

 

そして、今ではそのシューレース・ベルトを進化させ、快適さや使いやすさも各段に上がり、オリジナリティに富み進化したシューレース・ベルトをいくつか紹介したいと思います。

 

 

■LIBE FATSHOE BELT

 

 

一つ目は、プロスケーターであり映像プロダクションFESNを主催し、映像作家としても高い評価を得ている多彩な才能を極める森田貴宏がディレクションするブランド〈LIBE(ライブ)〉のシューレースベルト。まずは、2010年に発表された、LIBE名義のコンセプトムービーでその世界観の一部をご覧下さい。
そう、「リベ」じゃないよ「ライブ」です。読み間違えにはご注意下さいませ。

 

スケーターやミュージシャンから、厚いプロップスを集めているカジュアルブランドで、正式名は〈LIBE BRAND UNIVS.(ライブ ブランド ユニヴァース)〉。スケーター的観点から機能性や着心地を追求し、デザインやコンセプトメッセージはローカリゼーションに満ち溢れ、独創的なアイテムが人気を博しています。「LIBE FATSHOE BELT」の特徴は、低コストで限りなくガッチリと縛る事ができ、ローライズでパンツを履く時の快適さを約束してくれます。太めのシューレースは、脇腹に食い込む事も無く、快適な日常生活とスケートライフを送る事が出来ます。ディレクター森田貴宏曰く「僕はヒップホップの中でも、70年代後期から80年代前期のニューウェーブとが相まって、色々なジャンルが生み出された凄い時代だった、オールドスクールのファッションが特に好きなのです。ファットシューベルトは70年代のオールドスクール・ヒップホップファッションと、現代のスケーターファッションの融合を捉えて作ったアイテムです。」

 

backinthedays

 

好きな写真家の一人 JAMEL SHABAZZ(ジャメール・シャバズ)が、80年代におけるN.Yの日常、HIPHOPカルチャーを切り取ったドキュメント写真集『BACK IN THE DAYS』のカバーフォト。足元は70~80年代のコート系スニーカーの代名詞でもあった、〈PUMA〉 『CLYDE』と〈adidas〉 『SUPERSTAR』にファットシューレースを通し履きこなしている。〈adidas〉、〈PUMA〉に〈CAZAL〉、ブラスターと呼ばれた大きなラジカセがトレードマークだった、初期のヒップホップカルチャーを当時の熱量そのままに収録されている。

 

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FESN3
●FATSHOE BELT 各¥1,080 全6色

 

LIBEでは、さらにステップアップしたギミックを持つアイテムもリリースされています。ウエストバンドの内部にコードが内蔵され、ベルトをしなくても履きこなせるスケートパンツです。

 

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●SKATEPANTS ¥12,096

■問い合せ先:FATBROS ☎03-3389-1655
www.fatbros.net

 

 

■LIVE IN FAB EARTH【L.I.F.E】

 

そしてもう一つは、プロスケーター・写真家として活躍する荒木 塁と、旧友でプロスケーターの大矢尚孝の2人でディレクションする〈LIVE IN FAB EARTH(リヴインファブアース)【L.I.F.E.】〉のシューレース・ベルト。シンプルでシックな装いや、小洒落たスタイルにもマッチする生地選びからスタートしそれらを紐状に加工、アグレット(先端部分)にはブラスのゴールドパーツを用いる事で、落ち着いた雰囲気に仕上がっています。スニーカーに同封されるシューレースにはあり得ない奇抜なカラーリングはモチロン、それらよりも肉厚で長めに設計されており、解けにくく腰回りで縛りやすいのが特徴です。

 

SHOEBELT

●SHOELACE BELT
左上から時計回りに

“AID” Black Brown ¥1,944、”PS” Navy ¥2,430、”PS” Purple ¥2,430、”SPT” Charcoal ¥1,944、”SPT” Navy ¥1,944

問い合せ先:LIVE IN FAB EARTH/【L.I.F.E】
www.liveinfabearth.com/

 

余ったシューレースの小話から進化したシューレース・ベルトと、直接スケートシューズの情報ではありませんでしたが、スケーター的思考の一部を開示したストーリーはいかがだったでしょうか? 仮にこの記事に『イイネ』が100個以上ついた暁には、シューレース活用方法の別バージョンも順次公開されるとかしないとか???

 

そして、今回紹介した2ブランドでは、他にもアパレル・小物をはじめ素敵なプロダクトがリリースされています。この記事をキッカケにサイトやお店を訪れてもらえたら嬉しい限りです。そしてこのストーリーの様に、物事の一面のみに捕われず多面的な視点で、独創的な価値観の断片を感じられるようになったら、素敵な未来が見えてくるかもしれません。

 

信じるか信じないはあなた次第です!

 

 

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