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2016.02.17

CONVERSE WEAPON | コンバース ウエポン

CONS_WEAPON

 

1917年に発表され、来年記念すべき100周年を迎える『チャック テイラー』こと『オールスター』を始めとして、〈コンバース〉というブランドにとって、バスケットボールカテゴリーは最も重要であり、アメリカのバスケットボールシューズマーケットにおいて、長きに渡りトップシェアを誇っていた。

 

そんなカテゴリーにおいても経済活動の常で、ライバルブランドは、より機能性に優れたプロダクトをリリースしたり、ほぼ同程度の機能を安い価格で提供することで、〈コンバース〉の牙城にチャレンジしてきた。

 

1970年代に西ドイツの〈アディダス〉はバルカナイズ製法ではなく、ユニットソールを装備し、アッパーにも頑丈な天然皮革を使用した高機能バスケットボールシューズの『スーパースター』を発表し、NBAやNCAAといったトップレベルのプレーヤーにおけるシェアで、〈コンバース〉を抜きトップに躍り出る。一方で〈コンバース〉はこれに対抗して『ワンスター』や『プロレザー』といったプロダクトをリリースすることで、防戦に努めた。

 

’80年代に入ると、〈ナイキ〉がアメリカのスポーツシューズマーケットのトップランナーを牽引するようになったが、バスケットボールシューズ市場においても初のナイキエア搭載モデルとなった『エアフォース I』を1982年に、期待のルーキー、マイケル ジョーダンのシグネチャーモデルである『エアジョーダン』を1985年に発表。バスケットボールカテゴリーでも急速にシェアを拡大する。

 

これに対する〈コンバース〉の対抗策は1984年の『スターテック』のリリースなどであったが、充分とはいえず、より強力なカウンターパンチが必要とされた。そして、これを受けてリリースされたのが、1986年発表の『ウエポン』である。『ウエポン』は足首の高いサポート性と可動性を兼ね備えた構造のバスケットボールシューズ。マジック ジョンソン(ロサンゼルス レイカーズ)とラリー バード(ボストン セルティックス)というNBAを代表するプレーヤーが実際に着用し、雑誌広告などのマーケティングプロモーションにも登場。2年ほどで400万足を売り上げるヒットモデルとなった。

 

そんなウエポンは今月久しぶりに日本市場で復刻されるが、今回のモデルは細部のディテールや使用するアッパーレザーにも徹底的にこだわっており、リリース前から激しい争奪戦になることが予想されている。

 

 

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