昨年のスプリングシーズンにデビューしたアディダスのウルトラブースト。ブーストフォームという比類なき衝撃吸収性と反発性を兼ね備えたマテリアルをミッドソール部分に100%使用することにより、比類なきクッション性をランナーに与えることに成功し、ランニングシーンのみならずストリートでも人気となった。それまでナイキのエアマックスシリーズやニューバランスの上級モデルがリードしていたプレミアムランニングシューズのマーケットにおいて、いきなりトップランナーへと躍り出ることになったのである。
そんなウルトラブーストに今春、安定性を高めるスペックを採用したバリエーションのウルトラブーストSTが登場した。STとはStabilityすなわち安定性の意味であり、このモデルはミッドソール内側のブーストフォームの硬度を変更したり、安定性を高めるための樹脂製パーツを配置することによって、オリジナルのウルトラブーストと比較して安定性の向上と着地時の過剰な脚の倒れこみ(オーバープロネーション)の抑制に成功。これまで着地の問題でウルトラブーストを履くことができなかったランナーには朗報であるし、レインボーバージョンはカジュアルシーンにおける足元のアクセントにも最適だ。一躍高価格帯ランニングシューズにおいて強力な布陣を汲むこととなったアディダスの、このプライスゾーンに向けて放たれた効果的な追撃弾となりそうなモデルのデビューである。
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・02.17 | adidas ultra boost ST