2016.09.10
NEW BLANCE NUMERIC
注目の〈new balance numeric(ニューバランス・ヌメリック)〉を徹底解析!
日本のスニーカー・マーケット市場へ、正式にローンチした〈new balance numeric(ニューバランス・ヌメリック)〉。前回コラムでは触れる事の出来なかったブランド背景と、その魅力について掘り下げてみたいと思います。
2013年1月、アメリカの大型の展示イベント“AGENDA Trade Show(アジェンダ・トレードショー)”にて、〈new balance numeric(ニューバランス・ヌメリック)〉は正式に始動アナウンスを公にしました。この時、“Jamie Thomas(ジェイミー・トーマス)”率いる〈Black box distribution(ブラックボックス・ディストリビューション)〉とのライセンス契約を交わします。
“Jamie Thomas(ジェイミー・トーマス)”とは、90年代から2000年代にかけて、スケートボード史に惨然と輝く確固たるスケートキャリアを構築。2000年代初期からは〈Zero(ゼロ)〉〈Fallen Footwear(フォールンフットウェア)〉〈Slave(スレイヴ)〉〈Mystery(ミステリー)〉と言った、数多くの人気ブランドを生み出したディストリビューション会社を経営し、一大帝国を築き上げた人物です。
しかし、〈Black box distribution(ブラックボックス・ディストリビューション)〉繁栄も度重なるアクシデントによって、奇しくも崩れ去ってしまいます。
そのターニングポイントを境に、〈new balance numeric(ニューバランス・ヌメリック)〉は、新たな船出を決意します。
母体であるパフォーマンスシューズ〈new balance(ニューバランス)〉ブランドの高い機能性やテクノロジーを受け継ぐプロダクト力。これまでスケートボードの歴史に惨然と輝く、戦績・キャリアを築き上げて来た、名立たるチームライダーの面々。そしてシーズン別に配信される、コンセプチュアルなスケート映像が〈new balance numeric(ニューバランス・ヌメリック)〉の魅力のように感じます。
チームライダーを追ったスケートムービーでは、一般的にフルレングスと呼ばれる、長い年月をかけて取り溜めて発表される集大成的な映像作品ではなく、ライダーの出身地やツアー先の地域性など、撮影エリアの空気感までをも包括し、スケートボードとスケートボーダー、そしてプロダクトが街に溶け込む映像美を併せ持ったチームフッテージにあるのではないでしょうか。
そして注目のチームライダーには、99年に彗星のごとくシーンに登場し、その超絶スキルで2000年代初期のスケートボードシーンに大きな影響を与えた“P.J. LADD(ピー・ジェー・ラッド)”。シューズブランド〈éS(エス)〉が2000年にリリースした、スケートヴィデオの金字塔として今なお色褪せる事のない名作“Menikmati(マニクマティ)”での鮮烈なヴィデオパートを発表し、翌年の“Skater Of The Year(スケーターオブザイヤー)”を獲得。現在は写真家としても名を馳せる“ARTO SAARI(アート・サーリ)”と言ったレジェンドメンバーがチームを牽引します。
他には、〈Element(エレメント)〉のプロとして活躍する“LEVI BROWN(リーヴァイ・ブラウン)”、〈LRG(エル・アール・ジー)〉のプロ“JACK CURTIN(ジャック・カーティン)”、〈ISLE(アイル)〉のプロライダー“TOM KNOX(トム・ノックス)”〈BRIXTON(ブリクストン)〉のプロ“JORDAN TAYLOR(ジョーダンテイラー)〉など新旧のハイスキルスケーターが顔を揃えます。
new balanceモデルの番号の示す所。
そして、皆が気になっているであろう〈new balance(ニューバランス)〉シューズの大きな特徴の一つでもある、モデル名の番号ですが一般的に、「576」や「580」に代表される500番台は、トレイルランニング系モデルとして位置付けられ、シルエットは丸みを帯びソールは重厚な印象を受けます。
「990」や「996」を擁する900番台はロードランニング系モデルを表し、細めのシルエットにより洗練されたモデルが多く存在します。
1000番台から2000番台には、その時代を代表するフラッグシップモデルに用いられ、その時代における〈new balance(ニューバランス)〉が誇る最新で最高テクノロジーが搭載されます。世界的に有名なファッションデザイナーの“ラルフローレン”が、「M1300」を初めて着用した際に『まるで雲の上を歩いている様だ!』と形容し、当時話題になった事はスニーカー業界では有名な語り種です。
〈new balance numeric(ニューバランス・ヌメリック)〉のモデル名に隠された真意
〈new balance numeric(ニューバランス・ヌメリック)〉では、上記に記したライフフスタイル・カテゴリーシューズとは少し主旨が異なりモデル名の番号には、そのモデルやシグネチャーライダーに由来する番号を割り振っている模様で、この話を聞いた時には目から鱗が溢れました。
まず“Arto Saari(アートサーリ)”のシグネチャーモデルである「358」ですが、これは彼の出身地、フィンランドの国番号を表す「ARTO358(アート358)」を用い、彼の地元愛やアイデンティティを表しています。
『358』1万2000円+tax
「PJ STRAT FORD 533(ピー・ジェイ・ストラットフォード 533)」は、元々チームモデルとして開発されたモデルですが、その設計に“P.J. LADD(ピー・ジェー・ラッド)”が大きく貢献し、彼のシグネチャーモデルへと昇華するのですが、その際に彼の地元で有名な通りの名前である“STRATFORD(ストラットフォード)”の冠が付けられたそうです。
『533』 1万2800円+tax
最後に前コラムで紹介した〈new balance numeric(ニューバランス・ヌメリック)〉のフラッグシップモデルに位置する「868」は、〈new balance(ニューバランス)〉のランニングシューズなどに採用される「N2」と呼ばれる衝撃吸収素材を流用しており、「868」が〈new balance numeric(ニューバランス・ヌメリック)〉での最高峰モデルとして打ち出される証拠の一つなのである。
『868』 1万3800円+tax
さぁ、新たに始動した〈new balance numeric(ニューバランス・ヌメリック)〉。スケーターに限らず、ライフスタイルカテゴリーのファンだったあなたも注目のラインナップに期待したいものです。
株式会社ニューバランス ジャパン
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