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2017.01.21

スニーカー坂 vol.34 | 目切坂

スニーカーを履いて坂道を巡ります。

 

■ 「目切坂」 渋谷区猿楽町29丁目界隈

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ここが代官山とは思えない鬱蒼とした林と隣接している坂、実はこの坂道、駒沢通りの混雑を避けるには絶好の抜け道。山手通り~旧山手通りを経由するには便利です。さてこの坂道ですが、高低差は中々なもので、自転車で登りきるにはタフな精神と肉体がなければ無理なほど。何度か自転車でチャレンジしましたが、運動不足でひ弱な私には到底敵わない坂です。

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古くは鎌倉時代に切り開かれた道であり、都会の喧騒にあるとは思えない静かな佇まいは、歴史の生き字引となる坂道です。

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坂上には目黒元富士と呼ばれる大きな富士塚が2ヶ所ありました(現存はしておらず)。富士塚とは、富士山信仰によって江戸の人々がミニチュアの富士山を人工的に作り、拝めたり、登ったりすることで富士山に行かずとも、同じご利益があるとされる塚になります。この場所では珍しく2つの塚があり、観光名所として江戸時代には多くの人々を魅了しました。江戸時代の天才浮世絵師である歌川広重著作による名所江戸百景にも取り上げられたことがあるほどです。その面影は今に垣間見ることはかなわないですが、当時の浮世絵を見ながら坂道を巡るっていうのも乙なものです。

 

さてこの坂道にオススメなスニーカーはこちらです。

 

〈adidas Originals〉 STAN SMITH GORE-TEX ¥24,829

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女心とトレンドの回転は早い。2016年の女性スニーカーシーンにおいては、圧倒的に『STAN SMITH(スタンスミス)』が勝利、地方においてはなんとも言えないが、都内を移動していると一日に一度は『STAN SMITH(スタンスミス)』の着用者を発見するほどである。いつほどか某テレビ局の取材に立会った際に、普段、威風堂々とした佇まいがあり、スニーカーとは無縁なイメージがあるアナウンサーの安藤優子氏(この人物ということはお台場のテレビ局なのだが)が所有しているスニーカーを『STAN SMITH(スタンスミス)」と言明した時には驚かされた。だが、永遠に同じ流れが続くことはあり得ない世界、ネクストシューズとして玄人を中心にフツフツと人気が出てきているのは〈VANS(ヴァンズ)〉であり、トレンドの太いパンツに足元はシンプルかつクラシックなモデルを合わせることがモダンなようである。『STAN SMITH(スタンスミス)』ならまだしも、〈VANS(ヴァンズ)〉のカルチャーから考えると面白い展開だ。やはり日本の女性達が作り出すトレンドは世界と渡り合える文化なのであろう。この状況を”ヴァンとその仲間達”が見たらどう思うのであろうか。

 

スニーカーを履いて坂道を巡ろう。

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