2015.03.18
NIKE AIR MAX 90 [ナイキ エア マックス 90]
テクノロジーを外部から視認できるという革新的なビジブルエアを搭載した「エア マックス 1」は、スポーツシューズ業界に大きなインパクトを残したが、ホワイトにブルーやレッドといった アスレチックカラーのアクセントを組み合わせるなど、カラーコンビネーションに関しては従来のランニングシューズから大きな変化はなかったし、後継モデルの「エア マックス ライト」も同様であった。
そんな状況に変化が見られたのは、現在「エア マックス 90」としてストリートシーンで愛されている「エア マックス Ⅲ」である。このモデルにはインフラレッドという、それまでのランニングシューズには使用されていなかった鮮やかな色調のカラーを採用。デザインもアグレッシブな印象へと大きく変化しており、このモデルの登場あたりからエアマックスのストリートにおける存在感が徐々に高まっていった。
初代「エア マックス」の生みの親であり、このモデルのクリエーションも担当したティンカー・ハットフィールドは、2013年7月に〈ナイキ〉のワールドキャンパスで行われたプレゼンテーションにおいて、「ビジブルエアを強調するために窓のまわりに、このモデルで初めてアクセントカラーを配しました。“ココからナイキ エアが見えるんですよ!” とわかりやすくするために!」と語っていたが、この話を聞いたときに、“クッショニングガイ” と社内で親しみをもって呼ばれ、2006年発表の「エア マックス 360」の開発などに尽力したトム・ハーチが、自信満々で初代「エア マックス」を有力小売チェーンのバイヤーに見せたときの第一声が「トム、赤いランニングシューズは売れないんだよ!」というもので、歴史的なテクノロジーであるビジブルエアのことよりも、カラーリングを真っ先に話題にされてガッカリしたというストーリーを思い出した。